小山卓治。皆さん知っているだろうか。俺が彼のLP(!)を手にしたのはたしか大学生のときで、当時の貸しレコード屋はLPの歌詞カードを裏ジャケットに貼りつけていたんだ。つまり歌詞が読めるわけ。そこで彼の詩を読んで、LPを借りてみて、その突き刺さるような詩とロックンロールの世界に嵌まったんだ。
未だに活動していたことは何となく知っていた。メジャー・レーベルの契約は切れ、所謂インディーズでアルバムを出しながらライブ活動を続けていることも。でも、現在の活動を追っていたわけじゃなかった。
シンガーソングライター・酒井なるひろが「横浜で小山卓治がライブ、しかもバンドでやるんで、一緒に行きませんか」と誘ってくれた。なるTが小山卓治を大好きなのは知っていたし、なるTのオリジナル曲には彼の影響が十分に感じられる。だから、おお、これは観てみたいな。昔の曲やってくれるのかな。そんな感覚で足を運んだ。
ぶっ飛んだ。一曲目から、ああ、俺、これ知っているぞ、でも、懐メロ感が全然ない。結局この曲は、俺が愛聴していたレコードではなく、全然別な、しかし聴いたことがある曲であることが後でわかった。
そんな、なんというか、昔聴いたことあるからでなく、「今のテンションで奏でるロックンロール」なんだ。
それから、知らない曲もたくさん演った。でも、すべての詩の世界がちゃんと耳に、いやココロに飛び込んでくる。そういう声なんだ。そういう歌なんだ。
本編ラストは「カーニバル」だった。凄い好きな曲で、でも、当時、30年前(!)のHIRYUはオリジナルしかやらないので、ベースを弾いてサポートしていた、鹿児島のポン友・クボくんのバンド「フールカブ」で取り上げていたりした曲だ。
♪俺たち、ここで生きていかなければ ちっぽけなカーニバルに乾杯!
俺はよっぽど良くないと予定調和では立ちあがらないんだが、こればかりは…自然に腰が上がり、シャウトして手を打った。
終演後、なるTの計らいで小山卓治(あまりに良かったので、逆に敬称を付けたくない)会うことができた。なるTはご存じオモテの仕事での同業者でもあるのだが、なるTは所謂「研究授業」というヤツで、小山卓治の「ひまわり」を採り上げている。その縁で小山卓治と面識があるんだ。
素顔の小山卓治は、とても優しく、謙虚な方であった。彼の楽曲に「Yellow WASP」という曲がある。タイトルから想像していただきたいのだが、ある意味過激な、しかし、胸に詰まるようなプロテストソングだ。現に某メジャーレーベルからは検閲に引っかかって発売できず、なんとカセットテープ(!)で自主制作、手売り販売されていた。そんな歌を歌っているひととは思えない…この温和さ。この謙虚さ。しかし、俺は知っている。俺にとっての神・PANTAもそういう人だからだ。優しいからこそ、こういう歌が歌えるんだ。優しくなくては、そういう歌は歌えないんだ。
そして、小山卓治の歌は、全く懐メロではなかった。今の歌も、30年前の歌も、全く同じテンションでココロを揺さぶる。それは彼が、ずっと歌っているからだ。ずっと、キツくても、挫けそうになっても、立ち位置を変えずに来たからだ。それは俺のキモチを激しく揺さぶる、最高の衝撃波だ。
なるTは、ちょっと落ちている俺のために、自主編集した小山卓治のCDを送ってくれていた。感謝するぜ、なるT。
<ジェイソン國分 今後のライブ>
@2018.9.16(日)
アズハイム上大岡
ジェイソン國分歌謡ショウ!
A2018.9.16(日)
池タコライブ58
蒲田オッタンタ https://studio80.org/
新ユニット?(^_^;)フレディ、ジェイソン&響、登場!
B2018.9.23(日)
アズハイムいづみ中央
ジェイソン國分歌謡ショウ!
C2018.9.30(日)
横浜野毛サムズバー http://www8.plala.or.jp/samsbar/
ジェイソン國分の魂が鳴り止まない夜
ジェイソン國分&ザ・ソウルキッチン
<Guest>
國分亜沙妃、榎本響
D2018.10.7(日)
ウェルネスホームグランダ藤が丘
秋祭り!ジェイソン國分スペシャル歌謡ショウ!
E2018.10.14(日)
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F2018.10.27(土)
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MICK13周年記念LIVE
HIRYU参上!