2018年01月30日

我が追憶の大仁田厚vs長州力 いちおう前編

 無性にプロレスについて語りたいときがある。大仁田師匠について、最近とある人から「長州力と闘ったんですか?」と質問を受けた。

 あれからもう20年経ってることになる。でも、あの光景はまざまざと思い出される。
今日は「プロレスを語る」わけだから、敢えて師匠、ではなく大仁田厚、と呼び捨てにしたい。

 そして、盟友SHINの言葉を借りるまでもなく、プロレスは浪漫なのだから、ネットで細かく事実だけを追ってくのは愚の骨頂である。そんなのは「あちら側」のやることだ。「大仁田vs長州」という言葉から、俺の脳内を駆け巡る光景を書くことこそが、プロレスの醍醐味を伝えることになるのではないか。

 自分で作ったFMWで大ブレイクし、有刺鉄線が代名詞になった大仁田、かのハヤブサさんとの引退試合(ノーロープ有刺鉄線金網電流爆破時限爆弾デスマッチ)でキッチリ引退するはずだった。そのままプロデュースに専念…しないのがこの人で(^_^;)宿敵であったミスター・ポーゴの引退試合に相手としてポーゴ自身から指名される、というカタチ(こういうのをプロレス用語でアングルという)で、駒沢体育館(もちろん行った(^_^;)で一夜限りの復帰をする。筋金入りの大仁田信者を自認するこの俺でさえも、駒沢の夜に響き渡るワイルドシングにいささかの違和感を感じたものである。
 ところが1試合、にならないのがこの人で(^_^;)なし崩しにFMWに復帰してしまうのだ。その当時、Fの実権を握っていたのはサムソン冬木。最終的に川崎球場で一騎打ちを行い、そこで辛勝し、大仁田は叫ぶ。

「俺は、俺は、俺は!インディー代表として、新日本プロレスに殴り込む!」

 そして長州戦への長い道が始まるのである。この日まで、まさか、あの新日がいくらなんでも受けねえだろう、と思っていた。

 その翌月、新日本に乱入の形で登場した大仁田はパイプ椅子を振り回し、毒霧を吐いて若手数人をギタギタにする。
 そして叫んだ。「お前らメジャーはぬくぬくとした環境で試合してるんだろう!俺たちはな!俺たちはな!いつもこんな試合をしてるんじゃあ!」

 その頃、長州力は引退していて、新日本のブッキングマネージャーをやっていたわけで。このとき、リングサイドに登場し、歩み寄ろう、リングに入ろうとする大仁田に、
「またぐなよ!またぐなよ!」と滑舌悪く恫喝する。
そう、これが芸人・長州小力の持ち芸なのである(^_^;)いま、本家を知らない人多いんだろうなー。

 そして、長州が「やれるもんならやってみろ!」と組んだ試合が…

vs佐々木健介!そして場所は東京ドーム!当時新日本は年4回!ドーム興行をやっていた。

 佐々木健介といえば…今では北斗晶の尻にしかれる良い人だが、当時は闘魂三銃士〔武藤敬司、蝶野正洋、橋本真也〕に次ぐ4番目の男として、新日本のストロングスタイルを体現していた。

 どー考えても大仁田に勝ち目はない。

そして…ドームの花道を邪道革ジャンに身を包み、くわえ煙草でパイプ椅子を担いで歩く大仁田に、新日本ファンから「帰れ!」「新日本をなめるな!という罵声とともに、ビールの紙コップやペットボトルが乱れ飛ぶ。

…そこをたった一人で歩く大仁田。

 そして試合は…健介のバックドロップやブレーンバスター、そして近距離のラリアットを受け切り、それでもノックアウトされない。

「俺は馬場さんに受けを教わってきたんじゃあ!」

 ラストは場外でイスで滅多打ち、恒例のゼミテーブルにサンダーファイアーパワーボムを放ち、さらには長州の顔面にビッグ・ファイアー…

 レフェリー・山本小鉄の采配により、リングアウト無効試合。

 退場時、変わらずモノが乱れ飛ぶが、コメント会場についた大仁田は、マイクを向けた若手アナウンサー、マナベくんを振り回し、

「俺は!俺は!俺は!弱いんじゃあ!でも見たか!佐々木健介は俺をノックアウト出来なかった!」

「いまテレビを見てる、いじめられっ子諸君!俺を見ろ!俺は弱くても!絶対!」

「絶対!絶対!負けないんじゃあ!」

痺れるぜ、師匠(T_T) あ。やはり師匠とよんでしまう(^_^;)

…きっとつづく

posted by ジェイソン國分 at 23:51| Comment(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月28日

1/21 サムズバー10周年記念 ソウルキッチン&UF&J ライブリポート

 お世話になっている横濱野毛サムズバーが10周年。あくまで野毛に移ってからだから、30数年の歴史の一区切り。1/23が場所を横浜サムズアップに移してのサムのワンマン。そこに出たかったが、まー選ばれなかったものは仕方ない。

 というわけで、10周年第一弾として自分のイベントを位置付けてもらったので、サムズアップはお客として参上することにして、この日は精一杯務めることにする。今回、Mr.タニムラがまたまたシブイ写真をたくさん撮っていただいたので、フォトアルバム風に(^_^)

 まずはリクエストコーナーもそこそこに、スペシャルコーナー。マスター・サムに敬意を表して、「横濱ホンキートンクブルース」を一緒に演ってもらう。

resize14297.jpgresize14304.jpgresize14308.jpgresize14309.jpg

というわけで、今回のオープニング・アクトはUF&J。あの「裸にされた街」をシブく決めさせてもらう。

resize14319.jpgresize14327.jpgresize14333.jpgresize14335.jpgresize14338.jpgresize14336.jpg

奇しくも神・PANTAの曲を連続して大事に歌え、個人的には嬉しかった。

さーて、ソルキチはCD発売一周年。一年てーのはほんとに早いなあ…

resize14366.jpgresize14354.jpgresize14357.jpgresize14356.jpg

 新作カバー、俺にとっては思い出のウルフルズの「あーだこーだそーだ!」を皮切りにぐいぐいと。

resize14367.jpgresize14368.jpgresize14381.jpgresize14382.jpgresize14353.jpg


そして今回の白眉の新曲「この世は天国」。
 この曲は、テペペ西口の作詞作曲。オリジナルで他者の詩で歌うのはずいぶん久しぶりのことで、この曲の雰囲気はぜひこの写真で推し測っていただきたい(^_^;)

resize14385.jpgresize14386.jpgresize14388.jpgresize14393.jpg

お客さまが愉しめるのがイチバン。あ、でもちゃんとしたメッセージのある曲ですよ(^_^)

さらにGo作曲の新曲、「愚者よ、お前は美しい(仮題)」。これ、もっと練り上げますんで(^_^;)

resize14398.jpgresize14400.jpgresize14401.jpgresize14403.jpgresize14415.jpgresize14421.jpg

さーて、怒涛の展開だ!

resize14428.jpgresize14431.jpgresize14434.jpgresize14438.jpgresize14442.jpgresize14445.jpgresize14446.jpgresize14447.jpg

ラストは「天空の宴」から「転石苔を生ぜず」、そしてアンコールは、HIRYUナンバーより「ロックンロールが鳴り止まない」!さらにダブルアンコールをいただきました!ひっさびさの「サティスファクション」である(^_^)

resize14450.jpgresize14451.jpgresize14452.jpgresize14456.jpgresize14463.jpgresize14467.jpgresize14471.jpgresize14487.jpgresize14486.jpgresize14492.jpg

ありがとうございました!

次回、ジェイソン國分&ザ・ソウルキッチンのライブは…3/18(日)蒲田オッタンタ、池タコライブ春の陣に登場! 皆様のお越しをお待ちしております<(_ _)>

resize14342.jpg

2018.1.21
横濱野毛サムズバー10周年記念
「ジェイソン國分の魂が鳴り止まない夜」全セットリスト

リクエストコーナー
「仮面ライダークウガ」「マジンガーZ」「スローバラード」他

Sam&ジェイソン國分
1.横浜ホンキートンクブルース

UF&J
2.裸にされた街(完全版)
3.万物流転(オリジナルヴァージョン)
4.七月のムスターファ(以上 PANTA)
5.アイスプラネット 第一章

ジェイソン國分&ザ・ソウルキッチン

6.あーだこーだそーだ!(ウルフルズ)
7.未だに魂は
8.反撃の狼煙
9.この世は天国(新曲)
10.逃げて隠れてもいいじゃない
11.愚者よ、おまえは美しい(新曲)
12.JUMP(忌野清志郎)
13.天空の宴
14.転石苔を生ぜず

アンコール
15.ロックンロールが鳴り止まない(HIRYU)
16.サティスファクション(ザ・ローリング・ストーンズ)

resize14424.jpg
resize14528.jpg

<ジェイソン國分 今後のライブ>
緊急開催
@2018.1.27(土)
木更津羽鳥野みなのば「ピーナツ・カフェ」
無事?終了!

A2018.1.28(日)
メディカルホームグランデ青葉藤が丘
ジェイソン國分歌謡ショウ!
無事終了!

B2018.2.3(土)
木更津MICKhttp://may0925.blog.fc2.com/
ミック・フォークジャンボリー

C2018.2.6(火)
横浜野毛サムズバー
マサ中山ヴォーカルセッション ゲスト

D2018.2.10(土)
東京神田某所
「富津」ひみつ集会(爆)

E2018.2.11(日)
黄金町はつこひ市場

F2018.3.3(土)
木更津羽鳥野みなのば「ピーナツ・カフェ」

G2018.3.16(日)
蒲田オッタンタ
池タコライブ56
ジェイソン國分&ザ・ソウルキッチン 登場! 

resize14517.jpg
posted by ジェイソン國分 at 23:58| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月21日

追悼・狩撫麻礼氏第三弾 特別鼎談「ボーダーとは何だったのか?」 テペペ西口vsJason_K  ゲスト・GoRozy松木&ヒデキロボ98式

テペペ(以下T) 「やはり大事なことは、『ボーダー』とは「選択する貧乏」だったということですね」
ジェイソン國分(以下J) 「それは「正しい貧乏」ということだよね」
T 「そうです。第二次大戦後、敗戦国となった日本には、致し方なく貧しかった人たちが多勢いた。というより、国自体が貧しかった、と言い換えることもできると思います。しかし、『ボーダー』の時代はご存じバブル経済真っ盛り」
J 「うむ。俺にはバブルの恩恵はなかったが(苦笑)「株やってない馬鹿は誰だ〜」のような空気は肌身に感じていた」
T 「その時代の空気の中で、月光荘というボロアパートで、しかも便所部屋(注・『ボーダー』では主人公の蜂須賀が使われなくなった共同トイレに布団を敷いて住んでいる。家賃三千円)に自分から望んで住む、という生き方はなかなかできないと思うのですよね」
J 「たしかに文学の世界でも貧しきは美徳、という考え方は昔からあったけれども、便所部屋に住んでいるやつはいなかった」
T 「蜂須賀さんは『選択する貧乏』によって、世の中を正しく観る目を持ち得たのだと思います」

ヒデキ(以下R) 「ぼくは昔は面食いだったんですよ〜」
ゴウ(以下G) 「ヒデキ〜」

(一瞬の静寂の後で)
T 「あの頃の軽音の部室の汚い本棚に、『ボーダー』と『Bバージン』が並んで置いてあった。これを揃えている先輩は只者ではない!と思っていたんですが、まさか先生だったとは…」
J 「まあ、あの頃気まずい本を家に置いておけない事態が生じてね(苦笑)その中に紛れていたんだが…俺も実は『ボーダー』は若干後追いで、1巻を古本屋で見つけた。当時のボロアパートで貪るように読んだよ。そのあと6巻までは古本屋で揃えて、あとは新刊で買ったんだが、本屋になかなか置いてなくてね」
T 「ボーダーは、愛蔵版で買うのは何か違いますよね。あの、古本屋の赤茶けたコミックスの、中華屋に置いてある週刊誌のようなイメージが合っていると思うんですよね」

R 「昔、バイト先にゼッタイぼくのことを好きだった娘がいて、連絡先を書いた手紙まで貰ったんですが、あんまり可愛くなかったから無視しちゃいました。あの頃の俺を殴ってやりたい〜」
G 「ヒデキ〜」

J 「『酒は原価がいちばん』という名セリフがあるが、蜂須賀さんは正しい店にも行き、そこでなんと七味唐辛子をつまみに飲んでた。俺がいまこうやってキャベツがあれば飲めるのも、蜂須賀さんの影響がある気がする。あ、おにーちゃん!ビールもう一本だけ」
T 「男たちが正しい酒を酌み交わす文化が廃れつつありますからね。あ、おにーちゃん!二本にして」

R 「ちょっと聞いてください。そのあとにぼくは好きなひとに電車の座席をとっておいて…」
G 「ヒデキ〜落ちがないよ〜」

T 「蜂須賀さんが『あちら側』のトップ、実業界を裏で牛耳る男と対峙しますよね。絵の中ではサムライの一騎打ちを想起させる。あの相手の顔が当時の漫画界の風雲児であった「○キラ」の作者・Oにそっくりなんですよ。共作もしていたのに、仲が悪くなったんですかね?」
J 「いや、ボーダーの鋭いところは、『あちら側』の中にも、自分が倒すべき、いや、倒すに値する対象がいる、としているところなんだよ。そうでない『あちら側』の対象には、鼻もひっかけないだろ?なんでお前は『あちら側』なんだよ!と蜂須賀さんが怒りの炎を燃やす相手は、真にくだらない奴ではないんだ。『ネオ・ボーダー』ではそれが平清盛のような明確な形で出てくる。けして後鳥羽上皇のような欲の塊は相手にしない」

R 「ちゃんと聞いてくださいよ〜ぼくはあのときバイト仲間に「あの娘ないでしょう」と…ううう…」
G 「ヒデキ〜過去に戻れるのは「少しフシギな世界(SF)」だけだよ〜ああ、次の映画の主題歌書きてえ」

J 「狩撫先生が亡くなったことで、今回『ボーダー』の感覚がわかっているひとがたくさんいることがわかった。まだこの現代は捨てたもんじゃないかもしれない」
T 「我々は伝達可能な魂、を伝え続けていくってことですね」
J 「決まったな。では『ボーダー』の「もっとも美しい日本語」と蜂須賀さんが言った「サヨナラ」でこの場をしめるか」

R 「先生〜きいてますか〜腕時計見ないでくださいよお〜」
G 「ヒデキ〜」

J 「いやもう最終バスが… じゃあ、おにいちゃん!ビールもう一本!」

〜一月某日 相鉄線横浜駅前西口五番街居酒屋「S」にて

ボーダーH.jpgボーダーE.jpgボーダーG.jpgボーダーJ.jpgボーダーI.jpg

<ジェイソン國分 今後のライブ>

@2018.1.21(日)
黄金町はつこひ市場
マサ中山&ジェイソン國分 13:00!

いよいよ本日!
A2018.1.21(日)
横濱野毛サムズバーhttp://www8.plala.or.jp/samsbar/
サムズバー10周年!記念週間
ジェイソン國分&ザ・ソウルキッチン、ワンマンライブ!
オープニング・アクトに UFJ登場決定!(^_^;)
19:30〜

B2018.1.28(日)
メディカルホームグランデ青葉藤が丘
ジェイソン國分歌謡ショウ!

C2018.2.3(土)
木更津MICKhttp://may0925.blog.fc2.com/
ミック・フォークジャンボリー

ボーダーF.jpg
posted by ジェイソン國分 at 08:32| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。